乳がんを疑われていた日々と、非浸潤乳がんのブログ

乳がんを疑われている日々の記録でしたが、非浸潤がんとのことで、そのことを書きます。

再建はしないことにしました

 

数年前からインプラントも保険適用になった乳房再建。

私も術式が全摘なために、主治医の先生も最初から再建について色々説明してくれましたが、私は再建はしないことにしました。

以下に私が再建しないと決めた気持ちとか考えを色々書きますが、私は再建については患者さん一人一人が納得のいく選択ができることが一番だと思っています。

MY BODY MY CHOICE!

 

 

 

 

MRIの結果、異常の範囲が広いので外科的生検ができませんと言われた時から、もしがんと診断されたら全摘だろうなあと思っていたのですが、その時は、なんとなく、再建はやめておこうかなあと思っていました。

自己免疫疾患があり、体質的に異物を長いこと体に入れておいたりすることに不安があったためです。

 

しかし、いざ本当に全摘です、でも乳頭は残せるかも、となると、再建さえすれば体の形としては割と元に戻せるかもとか、あんまり喪失感を感じずに済むかもとか、温泉に行った時に周りの目を気にせずにいられる(個人的には全摘していたって、それは可能だとは思うのですが、悪意のある人もいるかなとか考えてしまって)惹かれる部分もあって、五月七日の告知から、ずっと迷っていました。

 

私の体のことだから、夫に聞くのは違うかなと思ってはいたのですが、がんの告知で混乱していて、再建も迷っていたので、「私の胸が平らになったら嫌だ?」と聞いてしまったりもしました。

夫は、「いや、別に」と言いました。私の納得の行くように決めて欲しいと。

そういう人だから私は彼が好きなのですが、私の意思の弱さから試すようなことをしてしまいました。

 

 

そんなこんなで、胸があるかないかにはあんまり思いはなかったのですが、今まであった自分の体が失われるのは、やっぱり悲しいなあと感じていました。

 

あと、なんとか全摘後もアンダーを締め付けない方法でパットとかつけられないかなあと思って調べていました。

昨日出先のトイレで、「ブラトップに慣れちゃったら終わってる」みたいな話をしている若い女性に遭遇しましたが、私なんてブラトップどころかブラトップのアンダーに入っているゴムすら我慢できなくて、タンクトップにパットだけついているタイプの下着を使っているんですよ。

めちゃくちゃ楽です。夏は涼しいし。体が締め付けられていると精神の状態によくないし。

この生活を手放したくないんですよね。全摘したら、補正しないと体のバランスが悪くなる場合もあるとか。そしたら重めのパッドつけなきゃいけないし、そうしたらタンクトップでは支えられないだろうし、面倒だなあと。

最終的には、形成の先生のお話を聞いてから決めようと思っていました。

 

 

数日前に形成外科の先生の診察も受け、再建についていろんな説明をしてもらいました。

いろんな方向から胸を写真に撮って、メジャーで胸のいろんな長さを図りました。

胸の形がインプラントと近いので、再建してもあまり形が左右で違うという感じにはならなそう、とも言われました。そうなんだ…。

 

傷の治りを聞かれ、今までの皮膚の傷跡を形成の先生に診てもらったところ、ケロイドになっていたり、赤みが強く盛り上がっていることを言われました。傷を治そうとする力が強いみたいですね、と。

自己免疫疾患の方でも再建されてる方はたくさんいらっしゃるそうですが、被膜拘縮という、体を守ろうとして体が異物の周りに膜を作ることで、乳房がぎゅっと締め付けられたみたいな形になってしまう現象が起こる確率が高いと説明されました。

それから、異物を体に入れていることで免疫系が刺激されてしまい、わっと炎症が出てしまうようなことも、可能性としては否定できないと。

(外傷や感染症で免疫系を刺激することで病気が悪化する可能性は、膠原病の先生にも昔注意されていました)

 

先日お話しした看護師さんがその日も面談をしてくれて、もしご自分で決めることが難しかったら、私たちが一緒に考えますよ、と言ってくれました。

 

 

一度持ち帰ります、と言って家に帰ってきましたが、

 

・免疫系を刺激して、せっかく関節痛のみで落ち着いている膠原病が悪化することは避けたい

・不安や恐怖を感じやすい精神の状態もあり、何かとトラブルが起きたり追加の治療が必要になった時の精神的負担が大きい

・面倒なことが嫌いで、術後下着で固定したり安静にしたりするのが嫌

・そこまで胸の形にこだわりがない(元々の体がなくなることについては悲しみはあります)

・もし再建したくなったら後からでもできる

 

 

こんな理由で、私は再建はしないと決めました。

決めたら早めに病院に電話してね、とのことだったので、昨日病院にお電話しました。

 

色々持病もあるので、とりあえず、乳がんを取る手術の傷が無事に(できることなら綺麗に)治ることを祈りたいと思います。

 

タンクトップにパットだけの生活、なんとか補正の方法を見つけて続けられないかなあ…。